お知らせ - 2022.04.05 Tue
~お知らせ~
歌枕直美音楽教室 先生ブログはしばらくの間、お休みさせていただきます。
「やまとうた25周年〜歴史的建築でのコンサート〜」 - 2022.03.29 Tue
歌枕主宰は1999年より日本建築の素晴らしさや、その建物を活かして守ってこられた方の思いをご紹介したいと、「歴史的建築を活かすコンサート」の活動を行なっています。
コンサート会場は能舞台や京町屋、神社仏閣、庄屋屋敷や酒蔵などの建物の佇まいや空間をいかした公演を行なっています。また海外でも古城などの歴史ある場所の空間やその場所の歴史を活かしたコンサートを行なってきました。
その原点となるのが、京町家・無名舎と、御当主 吉田孝次郎先生との出会いです。吉田先生は半世紀をかけて近代化され風情のなくなった京町家や、祇園祭を本来の形に戻された方です。吉田先生が東京の美術学校に行かれ、その後、東京から戻られた際に、京都が近代化という名のもとに、大事なものを多く失っていると感じ、ご実家である無名舎をもとの町家の状態に戻し、町全体の京町屋の風情や再生させ、その活用法を模索してこられました。また祇園祭山鉾連合会理事長を務め、祇園祭の復元にも尽力され、メインの山鉾巡行のみでなく、「屏風祭」(後祭り)も復元されました。
歌枕主宰は20代の頃、ちょうど修復を終えられたところの無名舎に縁あって訪れました。その時、ここに息づく文化のあり方や、吉田先生の「日常にあってもできるだけうつくしいもの、自分を啓発してくれるものや雰囲気をもとめ続けることが重要。生活工芸・空間の創作、人生日々創作」というお考えに触れ、多くの刺激を受けました。それから何度も無名舎をお借りし、独特な空間を活かしたコンサートを企画し行いました。
この歴史的建築でのコンサートでは、古の人の言葉や和歌、建物の佇まいが歌枕主宰の世界観と音楽が融合し、また自然の中に吹く風や、鳥のさえずりなどまるで別世界に来たかのようなコンサートホールでは感じ得ない幽玄の世界を体感していただけます
「やまとうた25周年〜活動応援の輪〜」 - 2022.03.22 Tue
歌枕主宰のやまとうたの活動が深まり、充実して行く中で、多くの応援してくださる方々に出会う事ができ、「歌枕直美の活動を応援する会」(現:歌枕直美友の会)が発足いたしました。教室でも歌枕主宰の演奏を聴いてくださった方、また活動のあり方などに共感してくださった方が友の会にご入会くださっています。主催コンサートでは、友の会の皆さんが受付等のボランティアスタッフを務めてくださるなど、暖かい支援をいただいています。
年3回発行される会報誌「うたまくら草紙」では、歌枕主宰の尊敬する方々との対談コーナー、皆様からの貴重なお言葉・メッセージが綴られています。もちろん旬のコンサート情報もお届けしており、次回発行されるもので80号になります。現在、友の会の会長を務めてくださっている竜門陽子さんは教室の生徒様でもあり、うたまくら草紙では「うたまくら徒然」というコラムを書いてくださっています。歌枕主宰のコンサートは、茶論でのやまとうたコンサートをはじめ、時代を語るピアノの響きやご依頼をいただいたコンサート、主催コンサートなど、多種多様なコンサートがあります。それらのコンサートを体感されたことをまだ体感されたことがない方に興味をもっていただけるような楽しい文章を書いてくださっています。
そして近年では子供の頃から教室に通ってくださっている方が大きくなられ、学生さんとなり、主催コンサートや茶論でのコンサートの際にはお手伝いくださるようになっています。年齢や立場など関係なく幅広い方々が、歌枕主宰の活動を応援くださっています。
歌枕直美音楽教室 講師 岩城智穂

「紘美の宴コンサート」レポート - 2022.03.15 Tue
3月14日(日)第5回「やまとうたを歌う会〜紘美の宴コンサート〜」をうたまくら茶論において開催いたしました。「紘美の宴」とは、一昨年に天に召された教室の生徒様でもあり、最後まで歌枕主宰の活動を応援してくださり、そしてやまとうたを愛し歌い続けてくださった伊藤紘一郎さんの「紘」と、歌枕直美主宰の「美」をいただいて名付けられた、歌枕主宰オリジナル楽曲「記紀・万葉やまとうた」を愛してくださる皆様に歌っていただくコンサートです。
今回のオープニングは、竜門陽子さんにベヒシュタイン パリサンダーにて、やまとうたより、インストゥルメンタルの曲目をピアノ演奏いただきました。そして、竜門さんの新作短編小説「春雷」を金尾信子さんに朗読いただきました。竜門さんの短編小説は今回で3作目になり、紘美の宴にて、新作を発表いただいています。今回のお話は、過去がないことを恐れる少年と、閉ざしておきたい辛い過去を抱える男性、対称的ですが、今を生きている、奥深いメッセージの中にやまとうたの和歌も込められ、聴いてくださった方々がそれぞれの感じ方ができる心にじんわりとくるお話でした。
その後20代〜80代までのさまざまな世代の方にやまとうたを演奏いただきました。演奏くださる方の感じ方、表現のあり方で今までに他の方が演奏くださった曲でも、違う感じ方ができ、その違いが良いと感じてくださる方々がご参加くださり、認め合う大切を感じました。また実に65歳もの年齢差がありましたが、やまとうたという1つの柱を通して語り合え、また心が響き通じ合うかけがえのないひと時となりました。
歌枕直美音楽教室 講師 岩城智穂

「やまとうた25周年〜歌枕主宰の活動〜」 - 2022.03.08 Tue
1997年3月24日、「音楽で綴る万葉集〜みやびうた」がリリースされ、歌枕主宰が『生涯かけてできるプロジェクト』と感じられたやまとうたが誕生し、もうすぐ25年になります。万葉集の和歌に現代のメロディーをのせて演奏する新しい世界観は、日本の和歌を現代に再生させ、また音楽にのせて届けることで、和歌が堅苦しい書物の世界から立体的な世界へと飛び出します。歴史の事柄を知らなくても、和歌を詠んだ人の心が伝わる、感性が響き、言霊を感じることができることができます。1st「みやびうた」をリリース後、オリジナルCDは2nd「明日香風」3rd「あさね髪」4th「カエリー」と、1年半に1枚のペースで、順にリリースしていき、万葉集に音楽をのせ、数々の名曲が誕生していきました。
「音楽で綴る万葉集〜みやびうた」がリリースされてから5年後、静岡県在住の菅沼登先生と出会い、新しい日本の総合舞台芸術として、和歌劇「額田姫王」が誕生しました。そして、万葉集の和歌を題材としたオリジナル作品が生み出され、のちには万葉集だけでなく、古事記や日本書紀、そして懐風藻などの漢詩を書き下したもの、時代も古代のみならず、平安時代・戦国時代の歴史や和歌を題材に舞台制作をされ、歌枕主宰とともに多彩で豊かな世界へ新しい扉を開かれました。
そしてやまとうたは、教室の生徒様にも幅広い年代の方に歌っていただいています。歌枕主宰は「私の真似ではなく、歌ってくださる方の表現、感じ方で歌っていただく」という考えを大切にし、その方の個性が輝く形で歌っていただいています。また言葉の意味を理解していなくても、スッと言葉のリズムが馴染み、和歌を音楽に乗せて歌うことにより、その和歌の心を感じことができます。そうすることで、はじめての方でも無理なく歌え、歌い続けることで声や心が伸びやかになります。そして、言霊が宿った言葉を発することで、心も落ち着き、さまざまな気付きに繋がります。このやまとうたの輪はゆっくりと着実に広まっており、唯一無二の教室となっています。
歌枕直美音楽教室 講師 岩城智穂
