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大芹と小芹 - 2010.04.06 Tue

発表会で披露する和歌劇4作の中に【越の遊女アユ】という作品があります。

越の国に、京から赴任してきた国司の小椋麻呂が、国で禁止されている賭け事(双六遊び)に興じる歌を、振り付きで伊藤さんが威勢良く歌ってくださいます。

“♪大競(おおせり)は 国の禁物(きたもの) 小競(こせり)こそ 諭(ゆ)でても止まじ~”
そのお世話役のアユさんがこのように返します。
“♪大芹(おおせり)は 国の禁物(きたもの) 小芹(こせり)こそ 茹(ゆ)でても美味し~”

昨日の練習で、伊藤さんがご自宅の庭で採れた大芹と小芹を持ってきてくださいました。

対訳にもありますように、大芹(やまぜり)は毒があるが、小芹(かわぜり)は、茹でると美味しい。
大競と大芹 小競と小芹 この楽しい掛け合いが何とも小気味よく、それを台本にされた脚本家、菅沼さんのセンスが素晴らしいと伊藤さんは絶賛されていました。

私たちも、初めて目にする大芹小芹に感動し、改めて台本を見直しました。本当に楽しい歌です。
催馬楽という古代歌謡があることすら知らなかった私(たち)は、今こうやって古くて新しい世界を知り、和歌劇のおもしろさを実感しています。

そして、みんなが分かりやすいようにと、わざわざ採取してきてくださった伊藤さんに感謝!です。

曽和

● COMMENT ●

発表会で4作、披露されますが、その中でも、この「アユ」は、個人的にハマってます。賭け事の曲が、何だか血が騒ぐという感じです。そして、アユの気持ちがそのまま曲に乗り、むなしい気持ちになります。
楽しみです。


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